読書や作文は好きですか?
読書感想文は夏休みの宿題の定番ですね。
私は本を読むのは好きだけど、
作文を書くのは苦手です。
もちろん、子供のころの読書感想文なんて大嫌いでした。
本の感想なんて、個人の自由でしょ!と
心の中で文句を言っていたくらいです。

どうして書かなきゃいけないの?
読書感想文っ何のために書くの?
宿題をしなければいけない子供はもちろん、
「読書感想文って何のために書くの?」と
聞かれる親も困ってしまいます。
「読書感想文」とは一言でいえば、
本の感想を通して、自分のことを書く作文
です。この記事を読めば、
読書が苦手な人も、作文が嫌いな人も
スラスラかけちゃうかも?!
読書感想文って誰が書けって言ってるの?

読書感想文とは、
本の感想を通して、自分の考えをまとめて正しく表現する練習!
読む、考える、書くが一度に習得できる効率的な学習です。
読書感想文は夏休みなどの長い休みの時に
出される宿題の定番ですね。
毎年、宿題を出す先生を恨めしく思ったものです。
なぜ、読書感想文が宿題として出されるのか?
それは、文部科学省がさだめている学習指導要領に
準じているからです。
担任の先生が意地悪で出しているわけではありません。
小学校学習指導要領(平成10年度改定)は国語科の教育内容として「書くこと」の能力を育てるため「事象と感想、意見などとを区別するとともに、目的や意図に応じて簡単に書いたり詳しく書いたりすること」について指導することとし、また、「読むこと」の能力を育てるため「書かれている内容について事象と感想、意見の関係を押さえ、自分の考えを明確にしながら読むこと」について指導することと定めている。
Wikipedia 読書感想文より
国が学習内容として定めていることなんですね。
そして、その書いた読書感想文は
先生がチェックするだけでなく、
毎日新聞社、全国学校図書館協議会が主催する
青少年読書感想文全国コンクールに応募されることもあります。
青少年読書感想文全国コンクール の募集要項の中の
開催趣旨には下のようにあります。
◇子どもや若者が本に親しむ機会をつくり、読書の楽しさ、すばらしさを体験させ、読書の習慣化を図る。
◇より深く読書し、読書の感動を文章に表現することをとおして、豊かな人間性や考える力を育む。更に、自分の考えを正しい日本語で表現する力を養う。
青少年読書感想文全国コンクール 募集要項〈開催趣旨〉より
つまり、
「本を読む」
「考える」
「正しい日本語で表現する(書く)」という
学習をさせるために「読書感想文」があります。
読書感想文を書かせる3つの目的

読書感想文の目的は
文部科学省が定めている学習指導要領に
そっているものだとわかりました。
読書感想文を書く3つの目的は…
- 本を読む機会を与えるため
- 考える力を養うため
- 自分の言葉で表現できるようにするため
どうすれば、読む、考える、書くが
できるようになるか考えたときに、
読書感想文が最適!となったんですね。
読むこと、考えること、書くことなぜ必要?

まず、大前提として、
読書は学ぶことの基本である!ということがあります。
たとえインターネットなどが発達していっても、
ひとつの題材を1冊にまとめてある本で学ぶことは多いです。
いくら読書が苦手、嫌いと言っても
本を読む機会は絶対にあるはず。
将来はスポーツ系、体を使った仕事に就くから
本は必要ないとはなりません。
将来何をするのかに関わらず、
本は切っても切り離せない存在でしょう。
資格を取るにも、スポーツをするにも
必ずテキストや資料となる本はあるはずです。
また、大学生や社会人になっても文章を書くことは多いです。
小中学生の間は、作文という簡単な形でしか
書く機会はないかもしれませんが、
大学生や社会人になると難しい文章であったり、
研究の成果をまとめたりと
レポート、論文、企画書などを書くこともあります。
読書感想文はそのための書き方の基礎を学ぶのにも
最適といえます。
読書感想文を書かせる3つの目的をくわしく見てみよう

本を読む
本を読むことは学ぶことの基本!
読むのが苦手な人でも、
宿題にすれば読まざるをえなくなりますね。
本を読むことで読解力(理解する力)を
身につけます。
考える力
本の感想(共感する、共感できない、発見など)を
持つことによって、
それをさらに深く自分自身のこととして
考えられるようになります。
書く力
自分の考えたことをまとめて、
他人に伝わるように、
筋の通った正しい表現ができるように書く練習を
することで書く力がつきます。
読書感想文の具体的な書き方

書く目的は分かったけど、
具体的にどう書けばよいか悩む人も多いでしょう。
ただ、面白かった、つまらなかったなどと書いたり、
本のあらすじを写したりしてはいけません。
✖️ 本を読んで、その本を紹介する作文
◯ 本の感想を通して、自分のことを書く作文
作者の気持ちや本の紹介をする作文ではなく、
その本を読んだ自分の感想を通して、
自分のことを書くのが、「読書感想文」です。
スラスラかけちゃう読書感想文5つのステップ

実際にどうすればいいのか、具体的に見ていきましょう。
準備するもの
- 読みたい本 → 次でくわしく説明します。
- メモ帳 → 読みながらメモを取ります。あとで書き足すので大きめのものを用意します。
- えんぴつなど書くもの → 1~3色用意します。
- ふせん → メモを取るほどでもないけど、心に残ったところに貼る用
- 原稿用紙 → 最後に清書します。
①本を選ぶ
本を選ぶポイントは
自分と関係がありそうかどうか!
主人公が自分と同じスポーツをしている。
家庭環境が似ている。
ピアノを習っているなら、ピアノや音楽を題材に書いている。など
自分と似ている、共感ポイントが多そうな本を選ぶとよいでしょう。
指定図書がある場合は、選ぶのも難しいかもしれませんが、
より共感できそうなものを選びましょう。
②読む時にすること
読みながらメモを取ること!
メモするほどでもないところにはふせんを貼る!
(実際に文章にしたときに、文字数が足りない時などに役立ちます。)
どんなことをメモするの?
- 共感できること、できないこと
- 自分と同じような悩み、喜び、行動、セリフなどの理解できるところ、できないところ
- 自分もこうなりたいと思ったところ など
「わかる!」「ムリー!」「そんな風にやってみたい!」などと
感情が動いたところでOK!
≪メモの例≫
本の内容:サトシは先輩を怒らせて、真夏の昼間にグランドを10周走らされた。
メモ:真夏に10周走るなんて無理!走るのも、暑いのも苦手。
③どうしてそう思ったのか?自分に問いかける
書いたメモを元に「どうしてそう思ったのか」を考える。
≪メモの例≫
本の内容:サトシは先輩を怒らせて、真夏の昼間にグランドを10周走らされた。
メモ:真夏に10周走るなんて無理!走るのも、暑いのも苦手。
どうしてそう思ったのか?→怒って走らせる先輩なんて嫌だ!
④メモの順に文章にする。(下書き)
※いきなり原稿用紙にはかきません。

下書きなんて面倒くさいと思ってはいけません!
メモを元に自分に問いかけた答えを文章にします。
本の内容:サトシは先輩を怒らせて、真夏の昼間にグランドを10周走らされた。
メモ:真夏に10周走るなんて無理!走るのも、暑いのも苦手。
どうしてそう思ったのか?→怒って走らせる先輩なんて嫌だ!
このメモを元に文章にします。↓
サトシは先輩を怒らせて真夏のグランドを10周も走らされました。
僕にはこんな怖い先輩がいなくて良かったと思います。
そして、後輩ができても自分はこんな先輩にはなりたくないです。
これをメモごとに書いていきます。
全部かけたら、つなげて一つの作文を作ります。
ほかにも…
- 本と出会ったきっかけ(前半に入れる。)
- なぜその本を読もうと思ったのかという気持ち (前半に入れる。)
- 本を読んで《自分が1番言いたいこと》(最後に入れる。)
などを付け足すと、より作文らしく仕上がります。
⑤音読してみる
下書きができたら、声に出して読んでみる。
声に出すと話のつながりや表現の仕方など、
違和感を感じることができます。
声に出してみて、読みにくかったところは
順番を変えたり、表現を変えてみます。
できたら、もう一度声に出して読んでみます。
これを繰り返して、違和感がなくなったら、
原稿用紙に清書して完成!
読書感想文を仕上げるポイントまとめ

読書感想文は本の感想を通して、
自分のことを書く作文です。
本を読んで、自分の考えをまとめて、
正しく表現する練習です。
読む、考える、書くが一度に習得できる
効率的な学習と言えるでしょう。
★ポイント★
- 自分と関係のありそうな本を選ぶ!
- 読みながらメモを取る!
- 「どうしてそう思ったのか?」自分に問いかける!
- 自分に問いかけた答えを文章にする。
これに、
- 本と出会ったきっかけ(前半)
- なぜその本を読もうと思ったのかという気持ち(前半)
- 本を読んで《自分が1番言いたいこと》(最後)
を付けくわえる。
声に出して読んでみて、違和感がなければ
原稿用紙に清書して完成!
どうでしょうか?
読書が嫌いな人も、作文が苦手な人も
スラスラ書けそうですか?
本ん読むことは、他人が体験したことを
自分が体験したような気持ちになれる
素晴らしいものです。
ポイントを押さえて、
苦手なものほど早く済ませちゃいましょう!
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